S＆Pによる国債の格下げ：不況対策！個人でも有効な方法

先日1/27に、米国の格付け会社であるS＆P（スタンダード＆プアーズ）が、
日本国債の格付けを「AA」から「AA-」に引き下げたのは、既に大きな話題となっています。

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こうしたニュースを受けて、一時、ドル円相場やユーロ円相場でも円安に振れましたが、
現在は円安も限定的で、さほど影響は無いように見られます。

基本的に、他国の債券と違い、日本国債は国内で95％ほどを消化しています。

なので、海外市場で売り圧力が一気に高まるということはありませんし、
すぐに国債価格が下落し、長期金利上昇という事にはなりません。

しかし、このS＆Pの格下げは、今後、日本国債や日本円にとって徐々に影響が出てくると思います。

特に為替面においては、日本の国債の信用性が薄くなれば、
円の信用性も薄くなりますので、これはもしかすると、長期的に続いていた円高トレンドから
円安トレンドの移行の可能性もあり、注意しておく必要があると思います。

まぁ、円を他の資産に変える契機と捉えるべきなのかもしれません。

日本国債以外にも引き下げられた機関がある

あと、日本国債の裏で、あまり目立ってませんが、それ以外にも、
政府系機関と都市ガスや電力会社、自治体なども「AA-」に格下げされています。

「AA」→「AA-」に引き下げられた機関など

• 日本国債
• 電力会社・・・東京電力、中部電力、四国電力、沖縄電力、電源開発
• 都市ガス・・・東京ガス、大阪ガス
• 政府系機関・・・日本政策金融公庫、国際協力機構、日本高速道路保有・債務返済機構、住宅金融支援機構、地方公共団体金融機構、預金保険機構
• 地方自治体・・・東京都、愛知県

管理人が特に上記で気になったのは、電力会社と都市ガス業者です。

電力会社などがなぜ、格下げされているんだ？と思いましたが、
S＆Pの報道によると、次のような要因なのだそうです。

• 事業の公共性が高いことから、緊急時には政府の関与を受ける可能性がある
• 債務負担は依然としてほかの「AA格」の事業会社と比べて重く、国内市場での資金調達に大きく依存している

ま、要するに、日本という国の制度に守られている電力会社や都市ガスなども、
政府が危なくなれば、同様に危機に瀕する可能性が高いという事のようです。

少なくとも、今回のS＆Pの格下げを通して、欧米がどのように日本を見ているかという参考にはなります。

こうして考えると、日本国債が危なくなると、電力会社や都市ガスなどの株価にも、
影響が出て来そうなので、今後、そういった機関の株価動向にも注意しておくと良いかもしれません。