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2013年6月 2日
前回は、イザナギの禊祓の経路を考え、
古事記の「橘の小戸の阿波岐原」の記述が何を示すかを解説しました。
前回記事:「竺紫の日向の橘の小戸の阿波岐原」は阿波にあった!(解答編)
今回は、さらにそこからイザナギの禊祓で生まれた三貴子、、、
天照・月読・スサノオが、産まれた意味を考えて見ましょう。
「なぜ、イザナギの禊祓で三貴子が生まれる必要があったのか?」と言う事を解説します。
イザナギは、「橘の小戸の阿波岐原」の禊の最後に、四国を離れます。
そして、イザナギは、その後、古事記では近江の多賀に、日本書紀では淡路島に行っています。
このイザナギの禊祓において、天照・月読・スサノオの三貴子が生まれています。
そして、左の御目を洗われた時に、成った神の名は、天照大御神。
次に、右の御目を洗われた時に、成った神の名は、月讀命。
次に、御鼻を洗われた時に、成った神の名は、建速須佐之男命。
三貴子を"みはしらのうずのみこ"と言いますが、
その名前に渦があるように、三貴子は淡路島周辺で生まれています。
▼鳴門の渦潮
ただし、この時点で、イザナミは既に死んでいるので、
男一人で、三貴子と呼ばれる尊い神が生まれるのは、何だか違和感があります。
しかし、この「橘の小戸の阿波岐原の禊祓に秘められた思想」を知れば、
その理由も納得できるかもしれません。。。
よく考えて見て下さい。
このイザナギの禊祓の行動は、牟岐町辺りから始まっています。
以前述べた通り、牟岐町は、オオゲツヒメの陰部なのです。
したがって、イザナギは、一人で三貴子を産んだ訳では無く、
オオゲツヒメという母親を通して、産道(陰部)から生まれてきているのです。
したがって、一連のイザナギの禊の苦しみは、
オオゲツヒメによる妊娠出産の過程をも示している、、、と言って良いと思います。
<土佐日記で紀貫之が、娘を亡くしたと嘆いたのはフィクションか?>
土佐日記の中では、紀貫之はしきりに「娘が亡くなった」と嘆いていますが、
これは、赴任地の土佐を離れる直前に、娘を死なせてしまったことによるものです。ところが、実際は、娘の死は虚構(フィクション)である、という説もあります。
あくまで推測の域を出ない話ですが、、、
紀貫之の「土佐日記」とイザナギの逃走ルートや行動が、酷似している事を考えると、
これは、イザナミの死を暗示している可能性があります。また、もう一つの土佐日記の謎である、紀貫之が侍女に扮した理由については、
「昔、男ありけり」で知られる在原業平の「伊勢物語」に対応させている可能性があります。
(両方の物語を読めば、何か、新しい発見があるかも?)
しかし、なぜ、わざわざ三貴子が、このタイミングで産まれてきたのでしょうか?
尊い神を産むならば、イザナミの生きている時に産めば良かったのに・・・とも思います。
ですが、イザナギの状況を考えれば、その意味が理解できます。
イザナギは元々「豫の国(夜見之国)」から追われて来ています。
当然、逃げてきているので、今まで居た阿波には戻れません。
そして、その逃避(禊祓)の結果、「天照・月読・スサノオの三貴子」が産まれています。
これは管理人が思うに、、、
禊の最後で生まれた三貴子とは、そのままこのイザナギの禊を機に、
「天照・月読・スサノオの3つの国が生まれた」と言う事を意味していると思います。
その証拠に、下記の文章をよくご覧ください。
この時イザナギは大いに喜んで、
「私は子供を生み生みて、生んだ果てに三柱の尊い子を得た。」とおっしゃると、
首飾りの玉の音もユラユラと取り揺らして天照大御神に与え、「おまえは高天原を統治せよ」と言付けて首飾りを賜った。
次に月讀命に「おまえは夜の食国(をすくに)を統治せよ」と言付けた。
次に建速須佐之男命に「おまえは、海原を統治せよ」と言付けた。
この部分で、「高天原・夜の食国・海原」の三つの地域が出てきています。
しかし、統治するには、人と土地が居なければ統治出来ません。
つまり、これは、オオゲツヒメの阿波をルーツに持つ、3つの国が産まれた!
・・・と言う事を、暗示しているのです。
ですが、これらの「高天原・夜の食国・海原」は、一体何処を指しているのでしょうか?
それが分からない事には、真実の歴史を探求する事は出来ません。
・・・
・・・
・・・これは非常に難しい問題です。
しかし、ある方法を使えば、それもきっちり特定できてしまうのです。
高天原・夜の食国・海原の具体的な場所・・・
ぱっと見て、訳が分からないと思いますが、
実は、先ほど、オオゲツヒメの陰部から三貴子が産まれているように、
これも、オオゲツヒメの5穀の起源の図で判断できてしまうのです!
下記を、よーくご覧下さい。
三貴子が産まれた際に、体の部位を示す語句が、使われているのが確認できますよね?
そして、左の御目を洗われた時に、成った神の名は、天照大御神。
次に、右の御目を洗われた時に、成った神の名は、月讀命。
次に、御鼻を洗われた時に、成った神の名は、建速須佐之男命。
それを、オオゲツヒメの体に当てはめると・・・
実は、下記のようになるのです。
ご覧の通り、鼻から生まれたスサノオは大海原を治めます。
天照は、左目から産まれているので、目を示す淡路から東の近畿方面を。
月読は、右目から産まれているので、目を示す淡路から西の四国地方を治めます。
同じ目から産まれた天照と月読をどう分けたかと言うと、右目・左目という以外に、
太陽神は朝日の照る東方面に祀るのが普通で、月はその逆の西です。
ですので、同じ目から産まれた神でも、東が天照、西が月読になるのです。
ただし、注意しなければいけないのが、月讀命の領地です。
月読命は、イザナギに「夜の食国」を統治するように言われました。
この「夜の食国」は、イザナギが逃げてきた「夜見之国」と同一と思われます。
オオゲツヒメが五穀の神だったからこそ、ここでは、わざわざ、"食国"と書かれてます。
元々、オオゲツヒメの食糧の国だったのが、イザナミが死んで夜見之国になり、
さらに月が照り輝く月読が治めたので、「夜の食国」になったのです。
こう考えると、三貴子が産まれて新しい国が3つ産まれた訳では無く、
元々あった「豫の国」を月読が治め、合計3つの国になったと考えられます。
(豫の国については、こちらを参照)
ただし、この時、月読の治めた「夜の食国」の拠点は、
恐らく目である淡路島にほど近い讃岐国だったと思われます。
その理由は、日本人なら皆知っている
"かぐや姫(竹取物語)"の物語の原型が讃岐にあるからです。
【画像は「幻想素材サイト First Moon」より引用】
かぐや姫を見つけた、竹取翁の名前が「讃岐造(さぬきのみやつこ)」です。
さらに、竹林で見つけた女児をかぐや姫と命名したのは、
「三室戸斎部秋田(みむろとのいんべのあきた)」で忌部氏です。
これらの伝説がある以上、讃岐に、月の世界(国)があったことは、明白です。
(・・・これで、かぐや姫の謎も、半分は解けましたよね^^;)
もう一点、注意点があります。
それは、下記の記述です。
そして、おのおのが言付けられた命令のままに統治する中で、
須佐之男命は命じられた国を統治せず、幾握りもある
長いあごひげが胸元に垂れる(ような歳になる)まで泣き続けていた。この泣く様子は、青々とした山が枯れ山になるような泣き枯らし方で、
河海はことごとく泣き干された。
これによって悪い神の声は、田植えの頃の蝿のように満ちあふれ、
よろずの物の怪がことごとく発生した。そこで、イザナギは須佐之男に
「なぜお前は言付けられた国を統治せず、泣き続けているのだ」とおっしゃられた。すると(須佐之男命は)答えて
「私は母のいる根の堅州国に行きたいと思う。
だから泣いているのです」と申し上げた。そこでイザナギは大いに怒り
「それならばお前はこの国に住んではならない」とおっしゃって、
すぐに追放してしまった。
その後、イザナギは、近江国の多賀に鎮座されている。
上記で、母のいる根の堅州国=夜見之国(黄泉の国)ですから、
これは、月読が治めている、「夜の食国」と同一です。
同じ場所を、スサノオと月読の二人が治める訳にはいきません。
また、元々のスサノオの治めた小豆島辺りは、月読の国とも非常に近く、
そのために、新興国だったスサノオは、月読の「夜の食国」によって、
瀬戸内海の制海権を、奪われてしまった可能性が高いです。
その結果、スサノオは、その勢力を山側に移さざるを得なくなり、
出雲方面へと進出していったのではないでしょうか。
いかがでしょうか。
以上が、(現状段階で管理人が考えている)イザナギの禊祓の真実の姿です。
<応神記に見られる神代との相似構造について>
前述のような「天照・スサノオ・月読」の三か国の配置にしたのは、
後代の応神紀に、三貴子との対応が見られる事も理由です。
- 山海の政・・・大山守皇子(※名になぜか海ではなく山を治めるの意味がある)
- 天津日継・・・宇遅能和紀郎子(※名に宇治川(=瀬田川)の意味がある)
- 食国の政・・・大雀命(仁徳天皇)(※食の国(=阿波)を治める)
※応神とは、「神に応(こた)える」の意味ですから、
既にあった三貴子のストーリーを、応神天皇の時代になぞらえた可能性が高いです
次回は、「天照・スサノオ・月読」の三か国に分かれた事を、
その後の海部氏・物部氏の動向とともに、証明・解説したいと思います。
イザナギの「橘の小戸の阿波岐原」の言葉に隠された中国故事についても
今回、解説しようと思いましたが、また別の機会に回します。(すんません)
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