ものごとの始め方にはコツがある- 書評 - 「心のブレーキ」の外し方：不況対策！個人でも有効な方法

「今日からジョギングをやって、理想の体型になろう！」
「今日からは節約に努めて、少しでもお金持ちになるよう努力しよう！」

こんな感じで、人は自分の理想を描いて、それに向かって努力します。

・・・ところが、残念ながら、そうしたモチベーションは長続きしません。

今日は、雨が降っているからジョギングは中止にしよう。一日くらい、休んでも大丈夫だ... そんなことを思う日々が続くと、ジョギングも結局は辞めてしまいます。

節約も、今日から一日300円のつもり貯金をしようと思っていても、 毎日、節約していると、何処かで、今日くらいは自分にご褒美だ・・・という意識が働き、 思ってみないような高額なモノを買ってしまったりするものです。

いったい、なぜこのような結果になるのか？
どうしたら、途中で挫折しないようなモチベーションを維持できるのか？

そういった答えが、この"「心のブレーキ」の外し方"には書いてあります。

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最初の印象と違った2回目の読了

著者はコールドリーディングの第一人者として知られる石井裕之氏。

管理人は、この本を、初めて読んだ時は、ものの1時間少しで読み切ってしまって、
「良い事は書いてあるけど薄っぺらい本だなー」としか思いませんでした。

ただ、何かものごとを続けようと思っている時とか、スタートさせたい時など、
再び、この本を読むと、1回目に読んだ時とは、また違った気づきに気付かせられます。

例えば、モチベーションの維持の仕方などは特に参考になります。

物事をスタートさせる時、人は何事も最初から全力でやろうとします。
例えば、ダイエットなら、いきなり30分のジョギングを毎日の日課として自分に課そうとします。

しかし、これでは、決して長続きはしないのです。

潜在意識には、「これまでのあなたを守ろう」とする意識が働くため、
これまでの自分-ジョギングしてない自分を、そのまま維持しようとする意識が働きます。
これが、物事を途中で挫折する要因になってしまうのです。

本当に、長続きさせようと思ったら、最初の始動はなるべくゆっくり。
丁寧過ぎるくらいに、ゆっくりスタートさせて、自分に無理のないように進めていく。

これが本当のものごとを長続きさせるための成功の秘訣な訳です。

一つに突出し過ぎた願望も良くない

もう一つ、改めて気づかされたのは、自己願望の実現の方法についてです。

例えば、お金持ちになりたいという願望があるとしたら、
そういった願いをアファメーション等で、口に出す事は確かに有効です。

しかし、自分の生活を本当に豊かなものにするためには、
決して、一部の部分-例えば経済的な豊かさ、だけに焦点を絞るのは良くないという事です。

潜在意識には、やはり豊かさというものには、人間関係の豊かさであったり、
心の平穏であったり、色々な豊かさの指標と言うものがあるはずです。

どれか一つの豊かさを追い求めても、他の部分で「豊かではない」という意識が働くと、
その本来の願いを叶えるための足枷せになってしまい、なかなか願望が実現しないのです。

だからこそ、「経済的に豊かになりたい、お金持ちになりたい」と思うなら、
その他の人間関係の豊かさであったり、心の豊かさであったり、
他の全体的な部分も一緒に豊かになっていく必要があるのです。

物事を始めたい方、モチベーションを維持したい方、そんな方に効く本です。
一度では知ったつもり。二度目に読んで、なるほどという気づきが生まれます。